テトラポットの上

荒井コウスケさんのブログリスペクトです!目標はブルーハーツ全曲解説!

ブルーハーツのテーマ

Wikipediaによれば初期のブルーハーツのライブの出だしは、
いつもこの曲だったそうです。コウスケさんのブログでは、

あきらめるなんて 死ぬまでないから

このフレーズに尽きる、これが言いたいための曲なのだろう
と書いておられます。確かにその通りだと思いますが、同時に

人殺し 銀行強盗 チンピラたち 手を合わせる 刑務所の中

出だしのこの部分。恐らくこれが問題でこの曲は自主制作と
なり、アルバムにも入らなかった。そこまでしてこの歌詞に
こだわった理由はなんだろう。「あきらめるなんて…」の
一言が言いたかったのであれば、他に方法はあったはずです。

『手を合わせる』というのは「拝む」、許しを請うような
ニュアンスで理解しています。これは心底後悔して祈るよう
にも受け取れるかもしれないですが、人殺し・チンピラ等という
言葉を使っているので、単にポーズである印象もあります。
もしかしたら抽象的な、自分勝手で心底反省することのない、
私達の中にいる「人殺し」「銀行強盗」「チンピラ」
なのではないか…考えすぎでしょうか。

そしてここで、『少年のうた』が聞こえてくる。
「誰の胸にも」とある。「誰の」とあるのでもちろん、
銀行強盗やチンピラも含まれるはず。耳を澄ませば、
という条件はありますが。澄ますのは耳でも、聞こえて
くるのは耳ではなく、「胸に」もミソです。

この少年のうたがTHE BLUE HEARTSなのかもしれません。

そして、

何か変わりそうで 眠れない夜

という歌詞からはワクワクするような期待を感じますが、

君の胸は明日張り裂けるだろう

何気なく歌われている、この歌詞に注目したい。
「胸が張り裂ける」という言葉は、喜びの意味では
使われません。辞書を見ると、

悲しみや苦しみで胸がいっぱいになる

とあります。何か変わりそうな予感は、外れた。
眠れないほどの期待は、あっけなく裏切られた。

絶望があるからこそ、

あきらめるなんて死ぬまでない

という歌詞が光るのです。