テトラポットの上

荒井コウスケさんのブログリスペクトです!目標はブルーハーツ全曲解説!

少年の詩

『少年の詩』はブルーハーツの1stアルバム『THE BLUE HEARTS』
に収録されています。「そしてナイフを持って立ってた」
いう歌詞の繰り返しがとても印象的です。ブルーハーツきって
の名曲のひとつだと思うのですが、私の記憶だとベスト盤では
30周年記念で発売された、『30th ANNIVERSARY ALL TIME
MEMORIALS 』に入っているくらいだと思います。

映画、『ブルーハーツが聴こえる』ではオムニバスの作品中
に本作をテーマにしたものがあり、少年の苛立ちや不安・不満
が上手に描かれており、とても良い内容でした。

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曲のテーマは、理不尽な大人への反抗・どうしようも出来ない
社会に対する少年の苛立ちだと思います。ナイフは反抗の気持ち、
がんじがらめにされそうなものを破壊したい想いかもしれません。
そしてこの少年の気持ちは、実は特に初期のブルーハーツの
テーマそのものと言えるようにも思います。グループ名から
して、「青い心」ですからね。

ところが私達は歳を取ります。私もとうに中年になっています。
これまで何をやってもびくともしないのが親や教師だと思って
いたのが、実家に帰り、クラス会で再開した親や恩師は、
とても弱々しくなっています。子供を育てるようになり、実は
親もセンセイも、弱く傷付きやすいけれど賢明に頑張っていた
事実を知ります。子供のためと信じて、つまらないことを一生
懸命に伝えていたのです。大切なものを守るために、ナイフを
持った少年に、素手で立ち向かわなければいけない大人の姿も
知りました。

しかし、だからと言って少年の心の叫びを忘れて良い訳では
ありません。大人に都合の良い世界を築くことが私達の役目
ではないからです。失ってはいけないものを歌い続けるために
ブルーハーツは「この歌を一生歌っていく!」と宣言したの
だと思います。

チェインギャング

チェインギャングはシングル『キスしてほしい』の
カップリング曲です。セカンドアルバムの『YOUNG
AND PRETTY』にも収録され、ブルーハーツのベスト
盤にも入っているので聴いたことがある人も割と
多いかもしれません。先週宣言してしまったので
この曲を選びましたが、正直文章にすることが
とても難しい。ブルーハーツ全般がそうなのですが
特にこの曲は歌詞がストレートで素晴らし過ぎるので
解説が余分な事に思えて仕方ありません。

ではまず、チェインギャングの意味ですが

A chain gang is a group of prisoners chained
together to perform menial or physically
challenging work, such as mining or timber
collecting, as a form of punishment.

とあります。鎖で繋がれ、肉体労働などを
させられる囚人の集団を指すようですね。

荒井さんも書いておられましたがSMAPの中居君が
テレビで歌っていました。きっと感じるものが
あったのだと思います。

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最初に聴いたのは大学生の時ですが、表現出来ないほど
せつなく苦しい歌詞と、ブルースハープのカッコ良さに
すぐに大好きな曲になりました。

仮面をつけて生きるのは 息苦しくてしょうがない
どこでもいつでも誰とでも 笑顔でなんかいられない

最初の2行だけでも、苦しく重い歌詞です。

人をだましたりするのは とってもいけないことです
モノを盗んだりするのは とってもいけないことです
それでも僕はだましたり モノを盗んだりして来た
世界が歪んでいるのは 僕のしわざかもしれない

過ぎていく時間の中で ピーターパンにもなれずに
一人ぼっちがこわいから ハンパに成長して来きた

歌詞のどの部分も、人と合わせる事が出来ない不器用
な『僕』が孤独と罪悪感に苦しむ姿が歌われています。
読めば読むほど苦しさが伝わって来ます。

多かれ少なかれ、皆このような気持ちを何処かで感じ、
経験しながら成長している、でも同時に何処かでは
『笑いとばして』生きているのだと思います。
とことんまで突き詰めると、
鎖でがんじがらめになって動けなくなってしまうので。

生きているっていうことは カッコ悪いかもしれない
死んでしまうという事は とってもみじめなものだろう

だから親愛なる人よ そのあいだにほんの少し
人を愛するってことを しっかりとつかまえるんだ

救いのない歌詞でしたが、最後に『僕』から、
『親愛なる人』へメッセージがあります。

最初は唐突に「愛」について語るこの部分に戸惑い、
なんだか無理やりまとめに入っている印象を受けた
のですが、実は真島さんが本当に伝えたかったのは
この部分なのだと考えるようになりました。

真島さんがダイレクトに「愛」という言葉を使う
のはとてもめずらしいと思います。しかし敢えて
この直接的な表現を使ったようにも思います。

親愛なる人は、この曲の聴き手である私達なのか、
特定の人を想定しているのか分かりません。
しかし、いずれにしても大切な人が孤独や罪の意識
に苦しむことがないように、という願いをこめて
この曲が書かれているように思います。

情熱の薔薇

こんにちは、虎太郎です。
本日はブルーハーツの代表曲のひとつ、「情熱の薔薇」
です。ブルーハーツ9枚目のシングル、唯一のオリコン
シングルチャート1位。作詞・作曲はヒロト。

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永遠なのか 本当か時の流れは続くのか

出だしから疾走感あふれる、サビのようなメロディ。
この曲は一部を除き、七五調で作られている。

いつまで経っても変わらない
そんなものあるだろうか

いつまでも変わらないものはあるか?
この問いはそれぞれに投げかけられているもので
答えは人によって違って良いと思います。
文字通り永遠は無理でも、一生変わらないもの
ならあると思います。夢とか希望とか
誰かを、何かを大切に想う気持ちとか。

ただ、ヒロトは何を思ってこの詩を書いたのか
と考えると、少し違う答えもあるのではないか
と思います。

ダイヤモンドの行商人がやってきて、
このダイヤモンドは永遠の輝きをどうのこうのって
言うとるけど せいぜい百年しか生きられん人間に、
永遠の輝きを売りつけてどうするんじゃ。
俺らが欲しいのは今だけです。

こちらのヒロトの言葉、
『俺らが欲しいのは今だけです』
このヒロトの言葉が、彼の「永遠に変わらないもの
はあるのか?」に対する答えなのではないかと思います。
そして私はまさにこれが、この『情熱の薔薇』の
テーマかと。永遠や確実なものがないからこそ、
最高な『今』を生きよう。最高に『今』を楽しもう。
『今』ここで情熱の薔薇を咲かせよう。


荒井さんもブログの中で、クロマニヨンズの
『スピードとナイフ』、ハイロウズの『不死身の花』
のヒロトの歌詞を取り上げて、ヒロトの『永遠』観
について考察されています。皆さんはどう感じる
でしょうか。

blueheartsallsongs.seesaa.net

見てきたものや きいたこと
今まで覚えた全部
デタラメだったら面白い
そんな気持ちわかるでしょう

この曲はTBS系ドラマ、『はいすくーる落書2』の
主題歌だった。「わかるでしょう」なんて口調から
もしかしたらヒロトは高校生たちに

「みんなが歴史とか数学とか毎日勉強しているでしょ。
これが正しい、これが常識とか習うでしょ。
ある日実は全部デタラメでした、って言われたらさ、
面白いと思わない?」

そんな気持ちで問い掛けているのかもしれない。
出だしの延長で、「永遠に正しい、確実なもの
なんてあるのかな」と言いたいのかもしれません。

なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
そんな気持ちわからるでしょう

「幸せ」は大きい方がいい。
「不幸せ」は、ない方がいい。
でも、本当にそうなのでしょうか?

それって楽しいのかな?
それって本当に「幸せ」なのかな?
いっぱい泣いて、いっぱい笑って。
そんな気持ち、わかるでしょう?

答えはきっと奥のほう
心のずっと奥のほう
涙はそこからやってくる
心のずっと奥のほう

「答え」ってなんでしょう?最初に出て来た
「いつまで経っても変わらないものがあるのか?」
その問いに対しての各々の答えでしょうか?
そういう解釈も悪くないと思うのですが

私はどちらかと言うと、みんなが胸に咲かせる
『「情熱の真っ赤な薔薇」について』の方が重要
なんじゃないかと思っています。
薔薇は「何」で、「いつ」「どうやって」
咲くのか、あるいは咲かないのか?

花瓶に水をあげるってことは、花を咲かせるために
待つのではなく、さぁ、アクションを起こそうぜ!と
言っているのではないでしょうか?

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来週は、今のところ『チェインギャング』を予定しています!